基礎からわかる!プロが教えるシナリオの書き方フォーマット(映像編)

基礎からわかる!プロが教えるシナリオの書き方フォーマット(映像編)

フォーマットについて

今回は映像/アニメ系のシナリオの書き方とフォーマットに関してです。

シナリオのフォーマットは、それぞれ分野によって違います。
映像用とラジオドラマ用でも若干違いますし、
ゲームシナリオにいたっては案件ごとによって形式が全く違っていたりします。

シナリオは設計図

よくシナリオは設計図と表現されます。
それは、シナリオがそれ単体で「作品」になるわけではないからです。

小説などは単体でお客さんの手に渡り、そのまま読むことになりますが、
シナリオがそのままお客さんの手に渡ることはありません。
※厳密に言うとシナリオの雑誌があり、それではそのままシナリオが記載されています。
※また、このブログ内でもシナリオをそのまま掲載していますので、参考にしていただければと。

シナリオは映像作品やラジオドラマ作品を作る際の製作者の指針となるものです。
建物で言うと大工が見る図面
漫画で言うところのネームといったところでしょうか。

そのままお客さんが見るものではないので、
極論を言ってしまうと製作者に「伝わればいい」ので
フォーマット自体も独自のものとなることもあります。

ですが、公募などはきちんと形式が決まっているので
その形式どおりに書いてください。

シナリオの要素は3つ

基本的にシナリオは3つの要素から成り立ちます。

  • ト書き
  • 台詞
  • 使う要素はどのシナリオでも同じです。
    つまり、映像用でもラジオドラマ用でもゲームシナリオ用でも
    上記の3つの要素で組み立てていくことになります。

    細かく要素を出すとナレーションやカットバック、インサートなどありますが、
    こちらは後述いたします。

    基本

    基本はwordで作成していくことになります。
    ※印刷した際に見た目が形式どおりになっていれば、Wordでなくてもよいです。
    ※また、最近ではWebで応募できるところが増えてきています。
    その場合はtxtデータで応募ということもあるので応募要項に従ってください。

    シナリオは基本、「縦書き」となります
    そして、1ページは20文字×20行で設定してください。

    目安として、1枚で約1分くらいになります。
    30分ものであれば30枚ですし、60分ものは60枚になるというわけです。
    公募でもその基準となっています。

    書き方の基準があるのは、分量をわかりやすくするためです。
    同じA4一枚でも、40文字の40行で書いた場合は上の2倍になってしまいます。

    シナリオは「設計図」です。
    たとえば60分ドラマを作りたいのに、
    120分の分量があるシナリオを持ってこられても困るわけです。

    同じ形式で書いていれば、すぐに「短い」「長い」が
    おおよそでわかるというわけですね。

    柱とは

    柱は「場所」と「時間」を書きます。
    特徴としては必ず最初に「○」を入れ、その後に1マス空けます。

    時間は()で括ります。
    時間と言っても、何時と細かく書く必要はありません。

    早朝、朝、昼、夕、夜、深夜くらいの区分でよいです。
    ただし、時間は必ず書く必要はありません。
    時間がキーとなる場合以外は、書かなくてもよいです。

    場所は大きな枠から、内側に向かって書いていきます。

    たとえばスカイツリー内の展望台を舞台にしたい場合は

    ○ スカイツリー・展望台(夜)

    というように書きます。

    もし、もう少し細かい指定をした場合はこのように書きます。

    ○ スカイツリー・展望台・東側天窓付近(夜)

    同じ場所のまま、次のシーンになる場合は「同」と書きます。
    リビングで昼から夜になった際は下のように記載します。

    〇 山田家・リビング
    〇 同(夜)

    同じ山田家で、リビングから太郎の部屋へ行く場合は下記のように書きます。

    〇 山田家・リビング
    〇 同・太郎部屋

    ト書き

    次にト書きについてです。

    基本的にト書きは最初に2マス空けて書き始めます。
    ※3マス空ける形式の場合もあります

    小説でいう地の文に似ています。

    主に動作についてを書くところになります。
    小説と違うのは「伝わればいい」ので、簡潔に書くことが重要です。

    太郎が手を挙げた。
    太郎が花子をじっと見る。

    くらいにしましょう。
    中には小説の地の文のように詳しく書いてしまう方もいますが、
    あまり意味はありません。

    また、「映像作品」ということを念頭に書く必要があります。

    太郎は花子のことが好きでいつか告白しようと思いながら、ジッと見つめていた。

    上のようなト書きがあったとしましょう。
    これを実際に役者さんに演じてもらうと、どうなるでしょうか?

    「花子のことが好きで」という部分は、視線の送り方で表現ができるかもしれません。
    ですが、「いつか告白しようと思いながら」の部分はどうでしょうか?
    台詞にしない限り、「花子を見る」動作の中で表現することは難しいですね。

    ト書きは実際に演じる役者さんの目線になって書いてみるのがいいですね。

    また、登場人物の初登場時はフルネームと年齢を書くようにします。

      山田太郎(34)がドアを開けて、部屋に入ってくる。

    このようにして書きます。
    次に太郎が出るときは、フルネームではなく「太郎」でよいです。

    台詞

    最後に台詞になります。

    台詞は名前を書いた後に、カギ括弧でくくるようにして書きます。
    次の行になるときは、1マス空けます。
    台詞の上に書く名前は、苗字でも名前でもいいですが統一してください。

    最初は山田と書いていたのに、途中から太郎にすると役者さんや監督さんが混乱してしまいます。
    また、家族が出てくる場合は苗字にすると誰の台詞かわからなくなるので、
    同じ苗字の人物がいる場合は名前にしましょう。

    太郎「もう遅いし、寝ることにするよ。あ、それで
     明日なんだけど、ちょっと付き合ってほしいとこ
     ろがあるんだ」

    というような形で書くことになります。

    また、この台詞はこういう感情で言って欲しいなどがありましたら、
    台詞内にカッコで書くことができます。

    太郎「花子、話があるんだ(真剣な眼差しで)」
    花子「う、うん(ドキっとして)」

    ただし、あまり長くなるようでしたらト書きに書くようにしてください。
    台詞内に書くのはあくまで補足程度のものになります。

    以上で、基本的な書き方は終わりになります。
    もう少し、専門的な手法の書き方に関しては、違う記事で書かせていただきますので、
    お待ちいただけますでしょうか。

    それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。