■概要
人数:3人
時間:5分
■ジャンル
ボイスドラマ、現代ファンタジー、コメディ
■キャスト
涼真(りょうま)
桔平(きっぺい)
陽菜乃(ひなの)
■台本
放課後の教室内。
涼真「なあ、もうすぐゴールデンウィークだな」
桔平「ああ、そうだな」
涼真「……なんか、予定ある?」
桔平「ねえな」
涼真「……だよな」
遠くから陽菜乃たちの声が聞こえてくる。
陽菜乃「ねえ、ゴールデンウィークの計画だけど、どれにしようか?」
女子1「連休って言ったって、すぐ過ぎちゃうからね。ちゃんと計画立てないとね」
陽菜乃「だよねー。せっかくの連休なのに、ボーっとしてたら勿体ないもんね」
女子1「うん。思い出作っておかないとね」
涼真「……」
桔平「……」
涼真「なあ、ゴールデンウィークの計画でも練らねえ?」
桔平「そうだな」
場面転換。
涼真の部屋。
涼真「それじゃ、第一回、ゴールデンウィークなにするのか会議、始めるぞ」
桔平「なんだよ、その適当過ぎる名前は?」
涼真「いいだろ。んなこと。それより、どうするよ?」
桔平「ゲーセンでも行くか?」
涼真「それじゃ、いつもの週末と変わらねーじゃん。もっと、連休じゃないとできないことしようぜ」
桔平「……日本一周とか?」
涼真「ゴールデンウィークの連休じゃ無理だろ。時速何キロで移動する気だよ?」
桔平「じゃあ……海とか行くか?」
涼真「まだ、海開きしてねーんじゃねーの?」
桔平「お前、人の意見を否定してばっかじゃなくて、お前も案出せよ」
涼真「……ネズミ―ランドとか行くか?」
桔平「男2人でか?」
涼真「……」
桔平「それに、金がねえ」
涼真「あ、それも考えねーとな」
桔平「何が?」
涼真「金の問題だよ。金があるかないかで、過ごし方も変わるだろ。ほら、前に陽菜乃たちが旅館に泊まりに行ったみたいに」
桔平「確かにな。……けど、陽菜乃たちは、なんであんなに色々遊びに行けるんだ?」
涼真「バイトしてるからな、あいつ」
桔平「……なるほど。陽菜乃に金借りるか?」
涼真「無理だろ。あいつらだって、ゴールデンウィークに遊びに行く気満々なんだから」
桔平「……じゃあ、俺達もやるか」
涼真「そうだな。短期で一気に稼ぐか」
桔平「ああ。ずっと、続けるっていうのは無理だけど、短期間なら頑張れるかもな」
涼真「よし、じゃあ、今からガンガン、バイトやってみるか」
桔平「だな。で、ゴールデンウィークは、その金で豪遊の旅に出ようぜ」
涼真「そうだな!」
場面転換。
学校の教室内。
涼真「……」
桔平「……」
陽菜乃「あれ? 二人とも、随分と元気ないけど、どうかしたの?」
涼真「……今、バイトしてるんだよ。結構、ハード系の」
陽菜乃「へー、あんた達が? 珍しいね」
桔平「稼いだ金でゴールデンウィークを楽しむんだ」
陽菜乃「うん。いいんじゃない? あんたら、いっつも、連休ってダラダラ寝て終わるんでしょ? たまには楽しい連休にしなさいよ」
涼真「ああ」
桔平「任せとけ」
陽菜乃「ふふ。じゃあ、頑張ってね」
陽菜乃が行ってしまう。
涼真「……少し、元気出たな」
桔平「ああ。ゴールデンウィークまで、もう少し。頑張るぞ」
場面転換。
涼真の部屋。
涼真「……やった。やったぞ。バイトってすげーな。こんなに金持ったの初めてだ」
桔平「そして、明日からゴールデンウィークだ。さっそく、ゴールデンウィーク中の計画を練ろうぜ」
涼真「ああ。けど、さすがに今日は無理だって。疲れた。明日にしようぜ」
桔平「そうだな」
場面転換。
涼真の部屋。
涼真「さてと、今日はゴールデンウィークの一日目だ。今日中に決めて、明日から実行しようぜ」
桔平「そうだな。金もいっぱいあるし、色々できそうだな」
場面転換。
涼真「いや、服買うのは譲れないって!」
桔平「いやいや、ゲーム屋は寄りたい!」
場面転換。
涼真「ここにもいきたい!」
桔平「じゃあ、ついでにここに行こうぜ」
涼真「よし、こんなもんか」
桔平「あ、待て。これ、残りの連休じゃ行けなくないか?」
涼真「確かに。じゃあ、これ、削るか?」
桔平「ふざけんな。削るなら、こっちだろ」
涼真「じゃあ、ここの時間は二倍にしてくれよ」
桔平「だから、それだと……」
場面転換。
教室内。
涼真「……」
桔平「……」
陽菜乃「おはよー、二人とも。どう? ゴールデンウイーク、楽しかった?」
涼真「あ、ああ……」
桔平「す、すげー、楽しかったよな?」
涼真「楽しかった、楽しかった」
陽菜乃「よかったね。これからは、ちゃんと計画立てて連休過ごしなさいよ」
陽菜乃が行ってしまう。
涼真「……次の連休は、ちゃんと前もって計画立てような」
桔平「……そうだな」
終わり。