■女性用
■時間:3分
■台本
お母さん、お父さん、26年間、大切に育ててくれて、本当にありがとう。
私がこうして、みんなに祝福されて結婚式を迎えることができたのは、2人のおかげだよ。
2人がずっと、私を見守ってくれてたから、素直に、真っ直ぐ育つことができたんだ。
って、こういうことは自分で言っちゃダメだよね。
こういうところはお父さんに似たのかな?
お父さん、いつも自分の自慢話ばっかりしてたもんね。
知ってる?
お母さんは、いつも、お父さんの話は話半分で聞きなさいって言ってたんだよ?
あと、そうそう。
お父さん、毎年、私の誕生日用にビデオレター送ってくれたよね。
中学生くらいまでは、恥ずかしいから見ないなんて言ってたけど……実はこっそり見てたんだ。
お父さんにはバレてるかも、だけど。
今ではそのビデオレターが私の宝物になってるんだ。
一週間前、26本目のビデオレターを見たよ。
相変わらず、自慢話ばっかりだったね。
しかも、前に聞いたやつ。
もう、何回目って話だよ。
でも、それでも、私は嬉しいよ。
ビデオレターを送ってくれてありがとう。
直接言えないことでも、画面を通せば言えるような気がするから。
あ、そうそう。
お婿さんのお話もしなくっちゃね。
あのね、お父さんはずっと、お父さんみたいな人と結婚しなさいって言ってたけど……。
ごめんね。
お父さんとは正反対の人なんだ。
物静かで、不器用で、自分のことはあんまり話してくれない。
でもね、凄く優しい人。
それはお父さんと同じだね。
今日、私はお母さんとお父さんの元から旅立ち、新しい一歩を踏み出すよ。
だけどね、これだけは伝えておきたいんだ。
私はこの先もずっと、2人の子供だってこと。
2人の子供だってこと、誇りに思ってるからね。
お母さん、今日は本当にありがとう。
そして、お父さん。
ちゃんと天国で見てくれてるかな?
26年間、本当にありがとうございました。
終わり。