画伯

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■概要
人数:3人
時間:3分

■ジャンル
ボイスドラマ、現代、コメディ

■キャスト
隆宏(たかひろ)
美並(みなみ)
女の子

■台本

〇幼稚園内

たくさんの子供たちが部屋の中で遊んでいる。

保育士である隆宏と美並が子供たちの面倒を見ている。

そんな中、一人の女の子が紙とペンを持ってくる。

女の子「みなみせんせー! お絵描きしてー」

美並「先生、絵はちょっと苦手なんだよなー」

女の子「えー! 描いてよー」

美並「うーん」

そこに隆宏がやってくる。

隆宏「描いてあげればいいじゃん」

美並「でも、ホント、ヘタなんだよ」

女の子「描いて、描いて!」

隆宏「簡単のならかけるんじゃない? 例えば、ピ〇チュウとか」

美並「……笑わないでよ」

美並が女の子からペンと紙を受け取って描き始める。

美並「……こんな感じかな」

美並が描き上げたのはかなり歪んだピ〇チュウ。

女の子「……(微妙な表情)」

隆宏「(苦笑い)これは……画伯だな」

美並「だから言ったでしょ」

隆宏「あ、じゃあ、ド〇えもんは? これなら、いけるでしょ」

美並「うーん……」

美並が絵を描き始める。

美並「できた!(かなり満足気)」

出来上がったのは原型をとどめていない邪悪な感じに歪んだド〇えもん。

女の子「……(怯えた表情で)」

隆宏「(ドン引き)」

美並「どう?」

隆宏「じゃ、じゃあさ、ア〇パンマンなら、さすがに大丈夫でしょ!」

美並「……大丈夫ってどういうこと?」

隆宏「ままま。描いてみてよ」

美並「まあ、さすがにア〇パンマンなら、簡単だよね」

美並が絵を描き始める。

美並「ふふ、これでどう?」

出来上がったのはモザイクがかかるほどひどいもの。

女の子「(絵を見て)えーん!」

美並「なんで!?」

隆宏「……画伯ってレベルじゃねーな」

美並「じゃあ、次は? 何かいて欲しい?」

隆宏「……すっかりノリノリになっちゃったな」

美並「なんか、創作意欲が沸いて来てさ。何がいい?」

隆宏「あー、じゃあ、トラとか(適当な感じで)」

美並「わかった、トラね」

美並が絵を描き始める。

美並「できた!」

出来上がったのはリアルで、上手いトラの絵。

隆宏「なんでだよ!」

終わり。

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