雨の日を狙え

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■概要
人数:4人
時間:5分

■ジャンル
アニメ、ドラマ、現代、コメディ

■キャスト
大貴(だいき)
光太郎(こうたろう)
女生徒1~2

■台本

〇学校・校門前から玄関前の道のり(朝)

夏。周りからはセミの鳴き声が響く中、多くの生徒たちが登校している。

生徒たちは全員夏服。

そんな中、大貴と光太郎が並んで歩いている。

そして、大貴はジッと、女生徒の後姿を凝視している。

大貴「やっぱ、夏服だよなー。透け具合が違う」

光太郎「朝から、危険なセリフ吐くなよ」

大貴「お前は思わないのか? 夏服最高って」

光太郎「お前と同類と思われたくないって思いでいっぱいだよ」

大貴「冬服だとさ、もう、ブラの線なんて微塵も見えないわけよ」

光太郎「少し、離れて歩いていいか?」

大貴「とはいえ、俺はこれだけで満足できる男じゃねえ」

光太郎「もっと、違うことに情熱傾けろよ」

大貴「実は俺さ、透視ができないか、ガチで訓練したことあるんだよ」

光太郎「……その情報は、ずっとお前の心の中だけにしまっておいて欲しかったな」

大貴「けど、目を使いすぎて、目が悪くなって終わったんだよ」

光太郎「目以上に、頭の悪さが心配だよ、俺は」

大貴「あーあ。こうなれば、覗きしかなくなるけど、さすがに犯罪だからなぁ」

光太郎「今までのセリフも、十分、犯罪的だけどな」

大貴「なあ。なんかいい手ないか?」

光太郎「なんで、俺に聞くんだよ?」

大貴「うーん。なにか、いい方法はないか……」

光太郎「人に聞いておいて、聞く気ないの、なんなんだよ」

そのとき、後ろから一人の女生徒が走って来る。

そして、ある女生徒の隣のところでスピードを落として、並んで歩き始める。

女生徒1「危なかったー。危うく遅刻するところだったよ」

女生徒2「なに? また寝坊?」

女生徒1「そうなの。おかげで、この暑い中、走る羽目になっちゃったわよ」

女生徒2「結構、汗だくだね」

女生徒1「そうなの。あとで、スプレーしなくちゃ」

そんな様子を後ろから見ていた大貴。

大貴「……こ、これだ!」

光太郎「(嫌な予感がして)……」

大貴「いいこと思いついたぞ!」

光太郎「頼むから、俺を巻き込まないでくれ」

大貴「ふっふっふ。俺って天才だな」

光太郎「バカと天才は紙一重っていうけど、こいつが天才になる気がまったくしないんだけどな……」

〇学校・教室(夕方)

教室内にはほとんど、生徒が残ってなく、数人しかいない。

そんな中、大貴が窓からジッと、外を見ている。

そこに光太郎がやってくる。

光太郎「なにやってんだ? 帰るぞ」

大貴「まだだ。もう少し待て」

光太郎「なんでだよ」

大貴「今日は、夕方から雨って予報だっただろ?」

光太郎「ああ。だから、降り出す前に帰るぞって言ってんだよ」

大貴「バカか、貴様は! せっかくのチャンスを棒に振る気か!」

光太郎「……なんだよ、チャンスって」

大貴「それはな……」

すると外から、ポツポツと雨が降り出す音がする。

大貴「きた! よし、一緒に来い!」

大貴が走り出し、教室から出て行く。

光太郎「ちょ、なんなんだよ!」

光太郎も大貴を追って、教室から出る。

〇同・廊下

大貴と光太郎が並んで走る。

光太郎「なんなんだよ、一体」

大貴「いいか? 雨ってことは、濡れるってことだ」

光太郎「……それが?」

大貴「濡れるってことは、服が透けるってことだろ!」

大貴の走るスピードが増す。

〇学校・校門前から玄関前の道のり

雨が降る中、大貴が傘もささずに、呆然としている。

周りを歩いている女生徒たちはみんな傘をさしている。

大貴「……そんな、バカな」

そんな中、傘をさした光太郎がやってくる。

光太郎「確かに、めちゃくちゃ透けてるな」

ずぶ濡れの大貴は、シャツから地肌が透けて見えている。

大貴「なんてこった」

大貴が崩れ落ち、四つん這いになって落ち込む。

光太郎「やっぱり、バカの方だったな」

終わり。

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