俺の勝ち!
- 2023.08.15
- 映像系(10分~30分)
■概要
人数:5人
時間:5分
■ジャンル
ボイスドラマ、現代、コメディ
■キャスト
健也(けんや) 16歳
雅史(まさし) 16歳
浩平(こうへい) 16歳
男子1~2
■台本
〇教室内(昼休み)
健也と友達がトランプでババ抜きをやっている。
健也(N)「俺にはある特技がある。それは……」
健也が手持ちのババを相手に引かせる。
男子1「うわっ! やられた!」
健也がニヤリと笑う。
健也(N)「そう。それは相手に、好きなカードを引かせることができるという技だ」
健也が手札を机に置く。
健也「ふっふっふ。俺の勝ちだな」
男子2「……偉そうにしてるけど、ビリから2番目じゃねーか」
健也「……」
健也(N)「けど、この特技にはある欠点がある。それは、ババ抜き以外にはあまり役に立たないということだ。しかも、この技を使っても、ビリを回避することくらいしかできない……」
〇教室(放課後)
健也と浩平、雅史が机を囲んで座っている。
健也が週刊誌(漫画)を読んでいて、浩平と雅史が雑談をしている。
健也「おおー!」
浩平と雅史が浩平の方を見る。
雅史「どうした?」
健也「いや、これ見ろよ、グラビア! すげー巨乳!」
雑誌の付録のグラビアを2人に見せる健也。
浩平「おおー!」
雅史「……」
健也「……なんだよ、反応が薄いな」
雅史「いやあ、そんなので喜ぶなんてガキだなって思ってよ」
健也「は? なんだよ、そりゃ?」
雅史「ごめんごめん。俺は、いつも、もっとすごいの見てるからさ、グラビアなんかじゃ興奮できねえんだよ」
健也「……すごいの?」
雅史「ああ。すっげー本を持ってるんだよ」
浩平「マジかー! 見せてくれよ!」
雅史「あー、ダメダメ。あれは俺の宝物だからな。そうそう見せられねーよ」
健也「……あ、そうだ!」
雅史「ん?」
健也「なあ、俺と勝負しないか?」
雅史「勝負?」
健也「ああ。勝負して、俺が勝ったら、その本くれよ」
雅史「俺が勝ったら?」
健也「え? あー、じゃあ、お前が前から欲しがってた、あのゲームやるよ」
雅史「マジか! よし! その勝負乗った!」
浩平「で? 勝負って、何で勝負するんだ?」
健也がポケットからトランプを出す。
健也「ババ抜きだ」
〇同
机を挟んで向かい合って座る健也と雅史。
横で浩平が2人にトランプを配っている。
健也(N)「勝負は先にババを引けるかにかかってる。先にババを引ければ、俺の勝ちだ」
そのとき、浩平がトランプを配り終える。
健也「……」
雅史「……」
2人がゆっくりとカードを手に取り見る。
そして、健也のカードにはババがある。
ニヤリと笑う健也。
〇同
ババ抜きをやっている健也と雅史。
健也がババではないカードを雅史に引かせる。
健也(N)「このまま続けて、最後にババを引かせる。これで、俺の勝ちだ」
〇同
ババ抜きをやっている健也と雅史。
健也のカードは残り2枚で雅史は残り1枚。
健也がニヤリと笑っている。
健也は雅史にババを引かせる。
健也(N)「勝った!」
雅史「よし!」
雅史がババ2枚を机の上に置く。
健也「……え?」
雅史「俺の勝ち!」
健也「え? え? え?」
浩平「あれ? 言ってなかったっけ? 今回はジジ抜きだぞ」
健也「ふざけんなーーー!」
終わり。