■概要
人数:2人
時間:3分
■ジャンル
ボイスドラマ、現代、恋愛
■キャスト
直輝(なおき)
三咲(みさき)
■台本
三咲「……お願い、直輝。私のことはもう、放っておいてほしいの」
直輝「そんなこと、できるわけないだろ。俺はずっと三咲の傍に……隣に居続けるって決めたんだ。どんなことがあっても」
三咲「ダメよ。そんなこと言わないで。私……また、直輝の優しさに甘えちゃうよ」
直輝「甘えればいいだろ。俺はそのためにここにいる……いや、生まれてきたんだ」
三咲「直輝……」
直輝「三咲……」
三咲「嬉しいわ。でも、でもね。これだけは無理よ。……絶対に無理なの」
直輝「平気さ。こんなことくらい、二人なら乗り越えられる」
三咲「ありがとう。でも、このままじゃ、直輝にも迷惑が掛かっちゃうわ」
直輝「いくらでもかけろよ!」
三咲「直輝。私、あなたのことが好き。世界中の誰よりも愛してるの」
直輝「俺だってそうさ」
三咲「だから……。だからこそ、あなたに迷惑を掛けたくない。この気持ちだけはわかってほしいの」
直輝「……わからない。わかりたくもないよ。俺は三咲を失うくらいなら、死んだ方がマシだ。……いや、生きていても仕方がない。……俺の、この気持ち、君には届かないのか?」
三咲「届いてるわ。あなたの気持ちが痛いほど届いてる。だからこそ、あなたを受け入れることはできない」
直輝「どうして!?」
三咲「……もし、本当に、私と一緒に落ちてくれるって言うなら、最後に、直輝にお願いがあるの」
直輝「……なんだ?」
三咲「私を消してほしいの」
直輝「……俺に、三咲の命を奪えっていうのか?」
三咲「そう。せめて、最後は直輝の顔を見ながら逝きたいの」
直輝「……そんなこと……できない」
三咲「お願いよ! 直輝に命を奪われるなら、私、幸せなまま逝けるわ」
直輝「三咲! もう一度、考えよう! 二人で生き延びる道を!」
三咲「無理よ! 無理! 絶対に無理なの!」
直輝「……こっそり描いていたBLの漫画がクラスのみんなに見られたからって、なんだ!? 大丈夫、みんなすぐに忘れるさ」
三咲「いやあああああああああ! 無理無理無理無理無理無理無理! もう教室に戻れないっ!」
直輝「そんなことないって! 結構、面白かったし!」
三咲「あああああああああ! やめて! 言わないで! あああああああああああああ! もう、いっそ、殺して!」
直輝「落ち着け、三咲!」
三咲「いーーーやああーーーーーー!」
終わり。