シナリオ本編

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【オリジナルドラマシナリオ】神様のプレゼント①

<神様のプレゼント②へ> 〇 暗転 隆志「それはきっと神様からのプレゼントだったんだと思う。俺の最低だった人生への、最後の、そして最高のプレゼント。今なら胸を張って言える。俺の両親はとても素敵な人だったと」 〇 会社・ロビー(夜) 疲れた様子でロビー内を歩くスーツ姿の山城浩平(26)。 首から下げた社員証には「山城浩平」と書かれている。 入り口の自動ドアを通り、外に出る。 〇 会社入り口   […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話⑧

○  シーン 10 ペタンと座り込んでいる珠萌と、それを見ている和馬と千愛。 和馬「じゃあ、最初から、珠萌さんは自殺するために……」 千愛「私を許せない以上に、自分が許せなかったのね」 和馬「……どういうことですか?」 珠萌「……」 千愛「色々、あなたのことを調べさせてもらったわ。あなたの母親が死んだのは、召喚術の失敗による事故ね」 珠萌「……違う。私が殺したようなものよ」 千愛「あなたは、何とか […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話⑦

○  シーン 8 占星クラブの部室内。 周りからは、まったく生徒たちの声がしない、静かな状態。 和馬は椅子に座らされ、その隣に珠萌が立っている。 珠萌「和馬君、そろそろ起きてくれないかな?」 和馬「……う……ん。(気が付く)え? ここは……? あれ? どうして? 体が動かない……」 珠萌「えへへ。不思議かな? あのね、和馬君の胸に霊符が貼ってあるでしょ。それで、和馬君の霊力を封印して、霊体を麻痺さ […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話⑥

○  シーン 7 占星クラブの部室内で、和馬と珠萌が佇んでいる。 珠萌「……これは、すごいね」 和馬「……おかしいなぁ。昨日、大分片づけたはずなのに……」 珠萌「とにかく、片づけちゃわないと」 ガサガサと片づけを始める、和馬と珠萌。 和馬「パフェは、明日奢るから、珠萌さんは帰っていいよ。今日もこれじゃ、絶対遅くなりそうだし」 珠萌「だいじょーぶ、だいじょーぶ。私が言い出したんだから、手伝わせてよ」 […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話⑤

○  シーン 6 放課後、廊下を歩く和馬。 和馬「夏姫先輩には、ああ言われたけど、結局向かっちゃうんだよなぁ……」 珠萌「あれー? 和馬君じゃーん」 珠萌が走ってきて、和馬の横に並んで歩く。 珠萌「どこに行くの? 生研なら、逆方向でしょ?」 和馬「ああ、うん。今日は、生研の方は休みなんだ。だから、占星クラブの方に早めに行こうって思ってさ」 珠萌「ふーん。色々忙しいんだねぇ」 和馬「いや、忙しいって […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話④

○  シーン 5 廊下を歩く、和馬。 和馬「部員をもう一人か……どうしようかな。京太にでも頼んでみるかな」 京太「ん? 俺が、どうかしたか?」 和馬「うわっ! 京太。急に出てこないでよ。って、まさか……」 京太「どうしたんだ? キョロキョロして?」 和馬「また、何か、事件を持ってきたんだろ。絶対、そうに決まってる」 京太「バカ言うな。起きてもない事件を持ってくるほど、俺も有能じゃねーよ。で? 俺に […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話③

○  シーン 4 学園のチャイム。 ざわめく廊下を和馬が歩いている。 立ち止まり、ドアをノックする和馬。 手塚「どうぞ。空いているよ」 和馬「失礼します」 和馬がドアを開けて、部室内に入る。 和馬「すいません。昼休みに。あの、忙しかったですか?」 手塚「いや、大丈夫だよ。別件で、待ち合わせをしていたしね」 和馬「そうなんですか。……あの、手塚先輩。この前の事件の事ですけど……」 手塚「君も、色々と […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話②

○  シーン 3 廊下を歩く、和馬。 和馬「雫先輩、ちゃんと夏姫先輩が帰るのを止めてくれたかなぁ」 そこに、賀茂珠萌が駆けてくる。 珠萌「おやおや? 和馬君じゃないか。こんな時間まで、生研のお仕事かい? 大変だね」 和馬「あっ、珠萌さん。うん。まあ、文化祭が近いからね。ちょっと忙しいんだ。珠萌さんこそ、こんな時間まで残ってるなんて珍しいね」 珠萌「うん。私もちょっと、部活でね」 和馬「あれ? 珠萌 […]

【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第3話①

○  シーン 1 人々が、こそこそと話す声。 男1「聞いたか? 蘆屋家の一人娘の話」 女1「なんでも、六歳で基礎、四禁呪(よんきんじゅ)を使いこなすそうよ」 男2「しかも、刀禁呪(とうきんじゅ)に関しては、詠唱を略して発動させるんだとよ」 男1「晴明以来の天才だな。それに比べて、安倍本家の娘は……(ため息)」 ヒソヒソ話が遠くなっていく。 爆発音が響き渡る。 男1「おい! なんだ、今の爆発は!」 […]

【ドラマシナリオ】見えない終着駅⑥

○  渋谷駅・ホーム 康平がぼんやりとした表情で、命警備隊のバッチを見ている。 ふと、顔を上げた瞬間、目を見開いて、立ち止まる康平。 視線の先には坂下の姿がある。 坂下の顔は青ざめ、悲痛な表情を浮かべている。 康平「……」 ゆっくりと坂下の方へと歩いていく。 坂下「(呟き)……もう、終わりだ」 康平が坂下の後ろに立つ。 駅員「電車が参ります。白線より下がってお待ちください」 坂下が一歩、前に出る。 […]

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