■概要
人数:5人以上
時間:5分
■ジャンル
ボイスドラマ、現代、シリアス
■キャスト
翼(つばさ)
その他
■台本
赤ちゃんの笑い声。
女性1「あらー。翼ちゃんていうの? 美人さんだねー。これは将来楽しみね。……え? あら、ごめんなさい。でも、本当に可愛いわねー」
場面転換。
ドカッという殴る音と倒れる音。
翼「ったく。弱い者イジメしてるんじゃねえよ」
不良「うう、クソ……。油断しなけれりゃ、お前なんて……」
翼「あん? なんだよ? 続けるか? いいぜ、こっちはいつでも」
不良「……けっ! 女を本気で殴れるかよ。今回は俺の負けでいい。じゃあな」
不良が逃げていく。
男子生徒「翼さん! さすがです! ありがとうございました。こんな僕を助けてくれるなんて……。本当にありがとうございます」
翼「ああ、いや。気にするな。また何かあったら言えよ」
男子生徒「は、はい!」
場面転換。
翼が街中を歩いている。
そんな翼を見て、色々なところから噂のような話が聞こえてくる。
翼「……」
女子1「あ、見て見て! 翼さんよ」
女子2「ホント。歩いている姿も素敵よね」
女子1「ホント、美人よねー。同じ女だけど、嫉妬の思いすら出てこないほどキレイんだもん」
女子2「そうよねー」
翼(N)「……言えない」
男子1「あ、翼さんだ。いやー。格好いいよな。男の俺でも憧れるもんな」
男子2「だよな。なんていうか、男よりも男らしいっていうかさー。あれで喧嘩も負け知らずなんだろ?」
男子1「ああ。100戦無敗らしいぞ」
男子2「でもさ、あんな綺麗な顔、殴れないよな。俺なら無条件で土下座しちゃいそう」
男子1「いや、でも、実際、当たらないらしいぜ、攻撃。ひらひらと躱されるらしんだ」
男子2「ふーん。でもさ、力もヤバいんだろ?」
男子1「ほとんどの不良が一発KOだからな。すごい力だっていう話だぜ? 本当に女のなのかってくらいらしい」
男子2「そうなんだ。でも、俺、翼さんに殴られたら、心までOKされそう」
男子1「あー、その気持ち、わかる」
翼(N)「……今更、言えない」
女子3「そういえばさー、翼さんってどこの学校なんだろうね?」
女子4「そういえばそうだね。いつも私服だし」
女子3「この辺で近いって言えば、西校かな?」
女子4「でも、翼さん、隣町でも見かけたって話だよ」
女子3「東二校だといいなぁ。だって、あそこの女子の制服可愛いもん」
女子4「あー、いいね。翼さんの制服姿見たいなぁ。スカートなの見たことないもん」
女子3「見たい見たい!」
翼(N)「……絶対に言えない」
男子3「あ、翼さんだ!」
男子4「そういえば、北校、翼さんにシメられて、配下にくだったらしいぜ」
男子3「マジかー。もうこの辺一帯の高校は全部、翼さんの配下か。ホントすげーよな。まさしく、女帝って感じだな」
翼(N)「実は男だって、今更、言えない……」
終わり。