黒葛探偵事務所の不気味な依頼 第10話 私を悩ませる生霊
- 2024.07.30
- シナリオ本編
〈前の10枚シナリオへ〉 〈次の10枚シナリオへ〉 〈声劇用の台本一覧へ〉 ■概要人数:1~2人時間:15分 ■ジャンルボイスドラマ(朗読)、現代、ホラー・ミステリー ■キャスト依頼者 女性黒葛 女性 探偵 ■台本 古めのアパートの1階にある『105号室』。そんな場所に探偵事務所があるなんて誰も思わないだろう。下手をすると、同じアパートの住人も探偵事務所の存在を知らないかもし […]
完全無料シナリオ提供
〈前の10枚シナリオへ〉 〈次の10枚シナリオへ〉 〈声劇用の台本一覧へ〉 ■概要人数:1~2人時間:15分 ■ジャンルボイスドラマ(朗読)、現代、ホラー・ミステリー ■キャスト依頼者 女性黒葛 女性 探偵 ■台本 古めのアパートの1階にある『105号室』。そんな場所に探偵事務所があるなんて誰も思わないだろう。下手をすると、同じアパートの住人も探偵事務所の存在を知らないかもし […]
○ シーン 20 森の中。 温羅が桃を見ている。 そこに一族の男がやってくる。 新羅「また桃を見ているんですか?」温羅「ああ」 桃からドクン、ドクンと鼓動が聞こえる。 新羅「随分と大きくなりましたね。ここまで巨大なのは始めて見ます」温羅「新羅は桃の伝説を知っているか?」新羅「ああ、桃から子供が生まれるってやつですよね。馬鹿馬鹿しい話です」温羅「(微笑んで)そうでもないみたいだぞ」新羅「え?」 […]
○ シーン 9 拷問室。 木の棒が、温羅の身体を打つ。 温羅「ぐ、うう……」宿禰「温羅。そろそろ吐いてもいいだろう?」温羅「……」宿禰「(ため息)分からんな。どうして、そこまで頑なに拒む?」温羅「……」宿禰「製鋼の製法を教えてくれるだけでいいのだ。たったそれだけで村は安泰になるし、お前も解放されるんだぞ」温羅「あれは一族の宝だ。お前みたいな野心に囚われた人間に教えるわけにはいかない」宿禰「… […]
人物表 温羅 (23) 温羅一族の王子阿曽 (22) 村長の娘難波 宿禰(25) 吉備地方の氏族 猿鬼 (14) 流れ者の傭兵新羅 (25) 温羅一族の生き残り空羅 (25) 温羅一族の生き残り 円 (23) 村の男 賢狼 (?) 神の一族 狼の化身狼 (8) 賢狼の子供 おばあさん(65) 阿曽の世話役 その他 ○ シーン1ナレーション「 […]
<ホロケウの雄叫び⑤へ> 弥生「今だ!」 弥生が携帯のボタンを押す。 すると、大きな音で、銃の乱射音や爆発音、多くの人間の声が再生される。 熊が威嚇するように何度も吠える。 弥生(N)「熊は混乱したかのように、吠え続ける。そして、逃げようとした」 クテキラ「弥生! 大丈夫?」 耕介「弥生くん!」 ラメトクが熊に襲い掛かる。 弥生「クテキラさん、ラメトク!」 弥生(N)「私の後 […]
<ホロケウの雄叫び④へ> <ホロケウの雄叫び⑥へ> 村。村人たちが移住の準備をしている。 弥生(N)「村の人たちが移住の準備のため、荷車に物を乗せている。私も手伝っているとアシリとチュプが後をずっとついてくる。まるで鳥の刷り込みみたいで可愛い」 クテキラ「ありがとう。弥生のおかげ」弥生「部外者なのに、勝手なこと言って、ごめんなさい」クテキラ「部外者、違う。弥生は仲間」弥生「……あ […]
<ホロケウの雄叫び③へ> <ホロケウの雄叫び⑤へ> クテキラ「弥生。休み。これ、食べて」 弥生「ありがとうございます。……でも、その、いいんですか?」 クテキラ「いいって、何?」 弥生「食べ物がもう、少ないって、教授から聞きました。そんな大切な食べ物、部外者の私が貰っても……」 クテキラ「部外者? 違う。弥生も村の仲間」 弥生「え? でも……」 クテキラ「村のこと、手伝ってくれた。そ […]
<ホロケウの雄叫び②へ> <ホロケウの雄叫び④へ> 洞窟内を歩く、弥生と耕介。 耕介「弥生くん、足元、滑るから気を付けるんだぞ」 弥生「はい……。え?」 弥生が駆けだし、すぐに立ち止まる。 弥生「……塞がってる。そんな! 昨日はトンネルになってたのに」 耕介「この洞窟はアイヌの人たちがイオマンテの道と呼ぶ場所だ。死んだ者が神の世界に行くための道という意味だ」 弥生「……イオマ […]
<ホロケウの雄叫び①へ> <ホロケウの雄叫び③へ> 外に出て、数歩歩く弥生。 すると、直ぐ近くで熊とオオカミの唸る声が聞こえてくる。 弥生「え?」 弥生(N)「熊とオオカミが対峙していた。熊は身を屈めているけど、恐らくは体長は三メートルで、体重は四百キロほどありそう。……あれはヒグマだ。そのヒグマに向かい合っているのは犬……? ううん」 弥生「オオカミ……」 その時、クテキ […]
<ホロケウの雄叫び②へ> 平原に吹雪が吹き荒れている。銀世界の中で一頭のオオカミが雄々しく佇み、遠吠えをあげる。 弥生(N)「ホロケウ……エゾオオカミは一八九六年に函館で、毛皮が数枚出たのが最後の目撃情報であり、絶滅したとされている」 遠吠えが段々小さくなって消える。 タイトル「ホロケウの雄叫び」 弥生(N)「北海道、旭川市の外れ。山間を抜けた先にある神居古潭。そこはアイヌ民族の人た […]