【シナリオブログ】妖怪退治は放課後に 第2話②

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○ シーン 5
和馬と和泉京太(16)が、廊下を走っている。

和馬「待ってよ、京太」
京太「ほら、急げって、和馬」
和馬「今度は、何なのさ」
京太「二年の男が女にフラレて、キレて暴れてるんだよっ!」
和馬「また、そんな荒っぽいこと? それなら、夏姫先輩に頼んだ方がいいって」
京太「見つからないし、お前の方が頼みやすいんだよ」
和馬「……京太さぁ……最初から夏姫先輩、探す気ないよね?」
京太「(ギクっとして)ば、馬鹿言うなよ。俺は決して、お前が巻き込まれる様を見て楽しもうとか思ってるんじゃなくて、純粋に、我が校の生徒が争っているのを、早く止めたくて、お前を探してたんだぞ」
和馬「今、さらっと本音言ったよね?」
京太「この学園の頂点に立つ、生研のメンバーが何、弱音吐いてるんだよ。……ほら、見えたぞ。あそこだ」
男子生徒1「うぉぉぉ。ふざけんな!」

  遠くから、争う声や悲鳴が聞こえてくる。

和馬「うわっ、カッター振り回してる。危ない。早く止めないと」
京太「(立ち止まって)待て、和馬」
和馬「なにさ、京太。早く止めないと怪我人が出ちゃうよ」
京太「あのネクタイの色……。あいつら、南棟の生徒だ。って、ことは『サウス』の管轄だ。お前ら、『イースト』の管轄の外だから、変に手を出すと、めんどくさいことになるぞ」
和馬「管轄とか、そんなの関係ないよっ!」

  和馬が走り出す。

京太「まったく、争いごとが苦手とか言って、結局、自分から飛び込んでいくんだもんな」

○ シーン 6
暴れまわる、男子生徒と、悲鳴を上げる女生徒と周りの野次馬。

男子生徒「なんだよ。もう会えないって!」
女生徒「べ、別にあんたと付き合ってるわけじゃないんだから、いいでしょ」
男子生徒「ふざけんな! どれだけ貢いだと思ってんだよ」
女生徒「あんたが、勝手にしたことでしょ!」
男子生徒「……お、お前」

  和馬が走ってきて、間に割り込む。

和馬「待ってください。落ち着いて」
男子生徒「なんだ、お前?」
和馬「生研の芹澤です。とりあえず、刃物は床に置いてですね……」
男子生徒「うるせえ! 東棟の生研が出しゃばるな! どかねえと、怪我するぞ」

  そこに戦国夏姫(17)が、走ってくる。

夏姫「おら、おら、どけどけぇ」
和馬「な、夏姫先輩!」
夏姫「(立ち止まって)お、和馬じゃねえか。女を庇って立つなんて、カッコイイな。まるで、男のようだ」
和馬「僕は男です!」
夏姫「……で? 暴れてる奴はこいつか?」
男子生徒「な、なんだよ。お前」
夏姫「あ~、名乗るの面倒臭ぇ。殴られるか、逃げるか、早く決めろ」
和馬「夏姫先輩、変に煽らないでください」
夏姫「喧嘩に、刃物を使うってのが、気にくわねえな。男なら、拳で勝負しろよ。俺が受けてたってやる」
男子生徒「舐めるなぁ!」

  男子生徒がカッターを振り回しながら、迫ってくる。

夏姫「ちっ、馬鹿が」
和馬「先輩、危ない!」

  和馬が夏姫の前に飛び出す。

夏姫「(焦って)ば、馬鹿! 前に出んな!」

  布を切り裂く音が響く。

和馬「うわぁ、斬られたぁー」
男子生徒「ふ、ふん。俺の邪魔するからだ」
夏姫「……おい」
男子生徒「え?」

  夏姫が思い切り、男子生徒を殴り飛ばす。

男子生徒「ぐげぇ!」
夏姫「あんまり、俺を怒らせるんじゃねえよ」

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