一人暮らし

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■概要
人数:4人
時間:5分

■ジャンル
ボイスドラマ、現代、コメディ

■キャスト
晴也(はるや)
未亜(みあ)
雅紀(まさき)
亮太(りょうた)

■台本

大学の講義室。休み時間。

晴也「はあ……。しんど……」

机に突っ伏す晴也。

そこに美亜がやってくる。

未亜「あれ? 高梨くん、お疲れだね」

晴也「あー、ちょっと、寝不足で」

未亜「へー。珍しいね。レポートでも書いてたとか?」

晴也「いや、新作のゲームを買ったから……」

未亜「お? またまた珍しいね。高梨くん、ゲームとかするんだ? 全然、イメージないけど」

晴也「俺自身はそんなに興味はないんだけどね」

未亜「じゃあ、なんで買ったの?」

晴也「あいつらがうるさくて」

未亜「ん? 高梨くん、一人暮らしだよね?」

晴也「あっ! いや、その……」

未亜「あ、わかった! 友達? ついに高梨くんも友達ができたんだね?」

晴也「あー、いや、まあ……そんなとこ、かな」

場面転換。

ガチャリとドアが開く音。

晴也「……ただいま」

雅紀「おー、晴也おせーぞ!」

亮太「そうだ! 遅いぞ!」

晴也「うるさいな。大学なんだからしょうがねーだろ」

亮太「それより、早く、ゲーム機起動してくれよ。昨日の続きやろうぜ」

雅紀「そうそう。続きが気になってるんだから、早く早く」

晴也「はあ……。お前らで勝手にやれよな」

雅紀「あのなぁ。それができれば苦労しないっての!」

亮太「晴也だって、わかってるだろ?」

晴也「はいはい。わかったわかった」

モニターとゲーム機を付ける晴也。

すると、チャイムが鳴る。

亮太「なんだ? また注文が来たのか?」

晴也「いや、何も頼んでないはずだけどな」

晴也が玄関に向かい、ドアを開ける。

晴也「はい……」

未亜「やっほー! 来ちゃった」

晴也「え? ……な、なんで?」

未亜「いやぁ。高梨くんに友達が出来たなら、一目見たくてさ」

晴也「いや、その……今は来てなくて」

未亜「またまたぁ~。さっき、高梨くんの話し声聞こえたよ。ってことで、お邪魔しまーす」

未亜が部屋に入って来る。

晴也「あ、ちょっ、待って……」

亮太「おおー! 晴也が女連れてきたぞ!」

雅紀「どれどれ? おお! 可愛いじゃん! 彼女か?」

亮太「ううっ! つ、ついに晴也にも彼女ができたのか! 俺は嬉しい!」

未亜「あれ? ……誰もいない」

晴也「そ、そうなんだ。さっきは、その……で、電話してて!」

未亜「そうだったんだ」

雅紀「おい、晴也。どこまでいったんだ? キスとかしたのか?」

亮太「ははは。晴也ができるわけないだろ。まだ手だって繋いでないだろ、どうせ」

晴也「うるさいな」

未亜「え?」

晴也「あ、いや、なんでもない」

未亜「それにしても、高梨くんの部屋、結構広いね。一人だと寂しくならない?」

晴也「あー、いや、全然」

未亜「そうなの?」

晴也「逆にうるさいくらいだよ」

未亜「え? 隣が、とか?」

晴也「ああ、そ、そう。隣がね。うるさくて寝られないんだよね。あははは……」

小声で独り言のように言う晴也。

晴也「……言えない。この部屋に幽霊が住んでるなんて言ったら、変人扱いされるよな」

終わり。

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