一人暮らし
- 2024.01.25
- ボイスドラマ(10分) 退避

■概要
人数:4人
時間:5分
■ジャンル
ボイスドラマ、現代、コメディ
■キャスト
晴也(はるや)
未亜(みあ)
雅紀(まさき)
亮太(りょうた)
■台本
大学の講義室。休み時間。
晴也「はあ……。しんど……」
机に突っ伏す晴也。
そこに美亜がやってくる。
未亜「あれ? 高梨くん、お疲れだね」
晴也「あー、ちょっと、寝不足で」
未亜「へー。珍しいね。レポートでも書いてたとか?」
晴也「いや、新作のゲームを買ったから……」
未亜「お? またまた珍しいね。高梨くん、ゲームとかするんだ? 全然、イメージないけど」
晴也「俺自身はそんなに興味はないんだけどね」
未亜「じゃあ、なんで買ったの?」
晴也「あいつらがうるさくて」
未亜「ん? 高梨くん、一人暮らしだよね?」
晴也「あっ! いや、その……」
未亜「あ、わかった! 友達? ついに高梨くんも友達ができたんだね?」
晴也「あー、いや、まあ……そんなとこ、かな」
場面転換。
ガチャリとドアが開く音。
晴也「……ただいま」
雅紀「おー、晴也おせーぞ!」
亮太「そうだ! 遅いぞ!」
晴也「うるさいな。大学なんだからしょうがねーだろ」
亮太「それより、早く、ゲーム機起動してくれよ。昨日の続きやろうぜ」
雅紀「そうそう。続きが気になってるんだから、早く早く」
晴也「はあ……。お前らで勝手にやれよな」
雅紀「あのなぁ。それができれば苦労しないっての!」
亮太「晴也だって、わかってるだろ?」
晴也「はいはい。わかったわかった」
モニターとゲーム機を付ける晴也。
すると、チャイムが鳴る。
亮太「なんだ? また注文が来たのか?」
晴也「いや、何も頼んでないはずだけどな」
晴也が玄関に向かい、ドアを開ける。
晴也「はい……」
未亜「やっほー! 来ちゃった」
晴也「え? ……な、なんで?」
未亜「いやぁ。高梨くんに友達が出来たなら、一目見たくてさ」
晴也「いや、その……今は来てなくて」
未亜「またまたぁ~。さっき、高梨くんの話し声聞こえたよ。ってことで、お邪魔しまーす」
未亜が部屋に入って来る。
晴也「あ、ちょっ、待って……」
亮太「おおー! 晴也が女連れてきたぞ!」
雅紀「どれどれ? おお! 可愛いじゃん! 彼女か?」
亮太「ううっ! つ、ついに晴也にも彼女ができたのか! 俺は嬉しい!」
未亜「あれ? ……誰もいない」
晴也「そ、そうなんだ。さっきは、その……で、電話してて!」
未亜「そうだったんだ」
雅紀「おい、晴也。どこまでいったんだ? キスとかしたのか?」
亮太「ははは。晴也ができるわけないだろ。まだ手だって繋いでないだろ、どうせ」
晴也「うるさいな」
未亜「え?」
晴也「あ、いや、なんでもない」
未亜「それにしても、高梨くんの部屋、結構広いね。一人だと寂しくならない?」
晴也「あー、いや、全然」
未亜「そうなの?」
晴也「逆にうるさいくらいだよ」
未亜「え? 隣が、とか?」
晴也「ああ、そ、そう。隣がね。うるさくて寝られないんだよね。あははは……」
小声で独り言のように言う晴也。
晴也「……言えない。この部屋に幽霊が住んでるなんて言ったら、変人扱いされるよな」
終わり。
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