【声劇台本】ウサ耳メイドにご注意を!5話(後編)

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■概要
人数:6人
時間:10分

■ジャンル
ボイスドラマ、異世界、コメディ

■キャスト
宇佐美 冥土
アリア(店長)
ルナ
クレイ

■台本

店内には大勢の女性客が賑わっている。

女性客「クレイ様! 紅茶をお願いします」

クレイ「かしこまりました」

アリア「宇佐美くん、これは……」

冥土「ど、どういうことだ?」

ルナ「クレイの仕業ですわ。町で大規模な広告を打ちましたの。女性をおもてなしする店があるっていう内容を」

アリア「ちょっと待ってよ! それじゃ、クレイさん目当ての人ばかりってことじゃない」

クレイ「言いがかりはやめてください。私は女性をもてなすとしか言ってません。私が、とは書いてません。勝負はフェアじゃなければ意味がありませんからね」

アリア「宇佐美くん、今日は私がフォローするから、宇佐美くんはご主人様を奉仕して」

冥土「わ、わかった」

場面転換。

冥土「こ、こんにちは、ご主人様」

女性客「え? あ、はい、こんにちは」

冥土「……」

女性客「……」

冥土「えっと、いい天気ですね」

女性客「え、ええ。そうですね。……あの、あちらの人とのトークタイムをお願いしたいんですけど……」

冥土「くっ……」

クレイ「ご主人様、ご指名ありがとうございます。お近づきの挨拶に手にキスをさせていただけますでしょうか」

女性客「きゃーー! 素敵―」

場面転換。

アリア「4日間で、クレイさんが40人で、宇佐美くんは……1人よ」

冥土「く、くそ……まずいな」

場面転換。

大勢の女性客で賑わっている店内。

冥土「こんにちは。冥土です。お、お近づきの挨拶に、キスを……」

女性客「い、いえ……遠慮します」

ツカツカとルナがやってくる。

ルナ「お兄様、ちょっといいですの?」

冥土「すまない。俺は……」

ルナ「いいから、来てください」

冥土「……え?」

場面転換。

ルナ「いいですの、お兄様。クレイの真似をしても勝てないですわ。第一、慣れないことで、殺気が出てますわよ」

冥土「だが……」

ルナ「お兄様はお兄様の魅力で勝負するんですの」

冥土「俺の魅力?」

ルナ「お兄様は自然体でいいんですの。何も考えず、いつも私にしている奉仕をするんですの、いいですわね?」

冥土「……わかった」

場面転換。

ルナ「お兄様、食べさせてくださいませ」

冥土「ご主人様。子供じゃないんだから、自分で食べてください」

ルナ「じゃあ、自分で食べますわ……あっ」

冥土「まったく、何をしてるんだ。ほら、こっち向け。口を拭ってやる」

ルナ「ねえ、お兄様、悩みがあるんでの」

冥土「聞いてやるけど、気の利いた答えは出せないぞ」

ルナ「いいんですの。聞いてくださるだけで」

女性客「あ、あの……いいですか?」

アリア「はい、なんでしょう?」

女性客「あの人とトークをお願いしたいんですけど」

アリア「え? あ、はい! 喜んで! 宇佐美くん、3番のご主人様から指名です」

冥土「え?」

ルナ「いいですの、お兄様。あの人を私だと思って接してください」

冥土「……ん? わかった」

場面転換。

大勢のお客で賑わっている店内。

女性客1「冥土さんとチェキお願いします」

女性客2「冥土さんとトークお願いします」

クレイ「くっ!」

冥土「はい、喜んで」

アリア「ねえ、ルナさん。これってどういうこと?」

ルナ「お兄様の武器は、Sなところがありつつも、面倒みがいいところですわ。普段は冷たそうな感じなのに、何かあったら優しく面倒を見てくれる。女性はそんなギャップに弱いものですわ」

アリア「あー、確かに……」

場面転換。

アリア「では、結果発表です。クレイさんは51人。宇佐美くんは……52人です!」

ルナ「やりましたわ!」

冥土「ほっ……」

クレイ「見事です、冥土さん。私の完敗です」

冥土「いや、あんたのおかげで、俺のメイドの強みがわかった。感謝してる」

クレイ「ふふふ。あなたは懐が深い。お嬢様が気に入られるのもわかります」

ルナ「ふふん。当然ですわ」

場面転換。

アリア「宇佐美くん、こっちの仕込みお願い」

冥土「ああ……」

その時、ドアが開く。

クレイ「遅れてすみません」

アリア「あれ? クレイさん、どうしたんですか? まだ、開店前なんですけど」

クレイ「約束です」

アリア「約束?」

クレイ「私が負けたらこの店に人を派遣すると言ったはずですが」

アリア「ああ、そういえば……」

冥土「まさか……」

クレイ「ええ、私が今日からこの店で働かせていただきます」

アリア「ええ!」

冥土「どういうつもりだ?」

クレイ「いえ、私もまだまだ奉仕道が甘いようです。あなたの元で色々勉強させてもらいますよ」

冥土「……」

アリア「……」

冥土(N)「人手の問題は解決したが、また面倒な問題ができたようだ……」

終わり。

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