採用面談
- 2022.09.18
- ボイスドラマ(10分)
■概要
人数:3人
時間:5分
■ジャンル
ボイスドラマ、現代、コメディ
■キャスト
瀧野瀬 丞(たきのせ たすく)
面接官1~2
■台本
コンコンとノックする音。
面接官1「どうぞ」
丞「失礼いたします」
ドアを開け、椅子の横に立つ丞。
面接官1「どうぞ、おかけになってください」
丞「失礼します」
椅子に座る丞。
面接官1「それでは、まずはお名前と年齢を教えてください」
丞「はい。瀧野瀬丞、年齢は22歳です」
面接官1「では、次に弊社への志望動機を教えていただけますか?」
丞「はい。御社への業務内容を見て、私の経験が活かせると思ったからです」
面接官2「なるほど。どんなところが活かせると思いました?」
丞「はい。私は小学校から大学まで、柔道と剣道をやっていました」
面接官2「へえ。凄いね。どのくらいの腕前なんですか?」
丞「はい。柔道は二段で、剣道を初段です」
面接官1「どちらも、段持ちですか。両立するのは大変だったんじゃないんですか?」
丞「はい。その辺りは、しっかりと切り替えてました。月、水、金、日を剣道の、火、木、土を柔道の練習に当ててました」
面接官2「でも、それって、どっちつかずになったりしませんでした?」
丞「はい。確かに、どちらでも大会では優勝はできませんでしたが、3位にはなったことがあります。その点を鑑みて、どちらも結果を残せたと思っています」
面接官1「そうですね。それは凄いと思います。それで、話を戻したいのですが、その経験をどう活かせると考えていますか?」
丞「はい。剣道と柔道をやっていたこともあり、体力に関しては自信があります」
面接官1「そ、そうですか……」
面接官2「他には?」
丞「はい。相手の動きを見て、先読みができるようになりました」
面接官2「……」
面接官1「えっと、他にもありますよね?」
丞「はい。接近戦には自信がありますが……こちらは御社への業務には関係ありませんよね?」
面接官1「……残念ながら」
面接官2「資格とかはあったりします?」
丞「はい。運転免許と危険物取扱、温泉ソムリエの資格を持っています」
面接官2「……」
面接官1「……瀧野瀬さんは、人から几帳面と言われますか? それとも大雑把と言われますか?」
丞「はい。友人からは、丞は頑固だけど、どこか抜けていると言われることが多いです。自分自身でも、少し大雑把よりな性格だと思っています。あ、ですが、体力には自信があります」
面接官2「あー。体力があるのはわかったから」
面接官1「パソコンなどの操作は得意ですか?」
丞「はい。どちらかというと、不得意な方だと思います」
面接官1「えっと、ワードやエクセルは使えますか?」
丞「はい。どちらも使えません。パソコン自体、持っていませんので」
面接官1「……」
面接官2「えーっと、好きな科目なんだけど、数学と国語はどちらが得意?」
丞「はい。国語です」
面接官2「……」
面接官1「あの、もう一度、弊社を志望した理由を教えてくれますか?」
丞「はい。御社への業務内容を見て、私の経験が活かせると思ったからです」
面接官2「えっと、募集しているのは経理事務なんだけど……」
丞「はい。存じてます」
面接官2「……」
面接官1「ど、どんなところで、経験が活かせると思っていますか?」
丞「はい。体力は誰にも負けません」
面接官1「……わかりました。では、最後に、瀧野瀬さんから質問はありませんか?」
丞「はい。明日は、何時に出社したらいいでしょうか?」
面接官1「……」
面接官2「いやいや、まだ合否も出てないでしょ?」
丞「あっ! そうでした。申し訳ありません。では、いつから出社すればいいでしょうか?」
面接官2「……」
面接官1「これで、面接は終わりになります。ありがとうございました」
丞「面接いただき、ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします」
面接官1・2「……」
終わり。
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