【アニメ用シナリオ】カラーパレット

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■ジャンル
アニメ用、学園ファンタジー、バトル

  • 小学校・外観

『元色小学校』の看板

  • 同・教室

  先生が教室のみんなにプリントを配っている。

先生「来週の土曜日は、授業参観ですからね。お父さん、お母さんにみんなが勉強しているところを見て貰いましょうね」

  プリントをジッと見る、戦場真央(8)。

真央「……」

  • 通学路(夕方)

  トボトボと歩いている真央。

  急に目の前にネズミのような妖精であるチューが現れる。

チュー「真央、落ち込んでるのか? こればっかりは仕方ないって」

真央「わかってるよ。チューは黙ってて」

  頬を膨らませて、プイってそっぽを見る。

チュー「あ、そーだ! 姉ちゃんに来てもらえばいいんじゃない?」

真央「……無理だよ。お姉ちゃん、土曜日はバイトの日だもん」

チュー「バイトなんて、休んでもらえばいいじゃん」

真央「そんな我がまま言えないよ。お姉ちゃんだって大変なのにさ」

チュー「そうは言っても……ん? 真央、グリードの気配だ! パレット出して!」

真央「うん!」

  ポケットから二つに折りたたまれたパレットを出す真央。

  そしてパカッと開く。

  パレットの上段部には白、赤、黄、青の絵の具のようなものが乗っている。

チュー「結構近いよ、変身しておいて」

真央「わかった!」

  真央が白色の絵の具のようなものを親指に付け、頬にサッと塗る。

真央「へーんしん! 色の戦士、カラーパレット!」

  真央が光に包まれ、変身する。

  白色の服で魔法少女のような姿。

チュー「来たぞ!」

  道路の下から影のようなものが、ニューっと出てくる。

  黒い影が人間の形になる。

グリード「うう……」

真央「よかった。今回のは小さいね」

チュー「油断しないで! 変な能力を持ってるかもしれないんだから!」

グリード「腹減ったぁーー!」

  いきなり叫び始めるグリード。

チュー「今回のは腹ペコか……。まあ、確かに大したことなさそうだ。黄色で、チャチャっとやっつけるか」

真央「そうだね」

  真央がパレットの黄色を指に取り、頬に塗ると、真央の衣装が黄色に変化する。

真央「えーい!」

  真央がグリードに向けて両手を広げると、魔法の玉が飛び出す。

グリード「くえーー!」

  突如、猛スピードで動き、玉を避けるグリード。

チュー「早い!」

  玉はグリードに避けられたので、道にあった看板に当たり、壊れる。

真央「あー、やっちゃった!」

チュー「そんなことより、来るぞ」

  グリードが迫ってくる。

チュー「一回下がって! 赤にチェンジしよう」

真央「わかった!」

  真央が後ろに下がり、パレットを開き、白色の絵の具を頬に塗る。

  再び、白色の衣装に戻る。

グリード「くえーーーー!」

  真央に迫って、拳を振り回すグリード。

真央「ちょ、ちょっと待ってよー」

  何とか避け続ける真央。

チュー「なんとか、隙を付いて赤を塗るんだ!」

真央「わかってるけど……。もー、色変えるときに一回、白塗らなきゃならないのは、面倒くさいよ」

チュー「そればっかりは仕方ないよ。そういうもんなんだからさ」

真央「もうー」

  グリードの攻撃を躱しながら、何とか赤色を頬に塗ることに成功する。

  すると赤の衣装になる。

真央「えーい!」

  真央がグリードに向かってパンチを繰り出すが、避けられる。

  そして、後ろにある石の塀に当たり、石の塀が破壊される。

チュー「なにやってるの! ちゃんと狙って!」

真央「わかってるってばー!」

  真央はグリードの動きをジッと見て、タイミングを合わせてパンチを繰り出す。

真央「やー!」

今度は当たって、グリードが木っ端み微塵になる。

真央「ふう……」

  そのとき、家のおじいちゃんが出てくる。

おじいちゃん「ふおー! 家の塀がー」

真央「やばっ!」

チュー「よし、真央、逃げるよ!」

真央「うん!」

  ダッシュして逃げていく真央とチュー。

  • 真央の家・リビング

  戦場さやか(18)が授業参観のプリントを見ている。

さやか「んー。バイトあるから無理ね」

真央「えっとさ、その……最初の一時間とか、最後だけでもダメかな?」

さやか「あー、無理無理。てか、こういうの出れないって言ってるでしょ」

真央「……」

さやか「ほらほら、むくれないの。別に毎日家で会うんだから、わざわざ学校で会う必要もないでしょ」

真央「そんなんじゃないもん。みんな、お父さん、お母さんが来るのに、私だけいない」

さやか「はー。また真央の我ままが始まった。いないものはいないんだから、しょーがないでしょ」

真央「……」

さやか「……あー、きっと、お父さんもお母さんも天国から見てくれるよ」

真央「お姉ちゃんの馬鹿―! そういうんじゃないんもん!」

  リビングから出て行く真央。

  • 同・真央の部屋

  部屋に入るなり、ベッドに顔を埋める真央。

チュー「……ごめんな。相談するだけしてみたらなんて言って」

真央「……放っておいて」

  • 通学路

  真央がトボトボと歩き、その横をチューが飛んでいる。

チュー「あーあ、授業参観かぁ。あ、そうだ。お腹痛いって言って休んだら?」

真央「そんなことできるわけないでしょ」

チュー「真央は真面目だなぁ……ん? グリードの気配だ」

真央「うん!」

  パレットを取り出し、変身する真央。

  同時に壁からグリードが現れる。

真央「悪いけど、今日は機嫌が悪いんだからね」

グリード「寂しい……」

真央「え?」

グリード「寂しいよぉ」

真央「……」

チュー「何してるの、真央! 赤に変身して」

真央「あ、うん」

  赤色に変身する真央。

グリード「お父さん、お母さん、もっとボクに構ってよ!」

真央「……」

チュー「真央、攻撃、攻撃」

真央「(ハッとして)う、うん!」

  パンチを繰り出すが、グリードに避けられ、逆に攻撃される。

真央「きゃっ!」

チュー「大丈夫、真央」

真央「うん、平気」

グリード「見えた。君のお父さん、お母さん」

真央「え?」

  グリードが二つに分かれ、それぞれ真央の父親と母親に変身する。

チュー「変身した!」

真央「お父さん……お母さん……」

チュー「なんだって? さっきの攻撃で、記憶を読まれたのか!」

父(グリード)「真央。寂しい思いさせたね」

母(グリード)「でも、もう大丈夫よ」

真央「……ぐす。お父さん、お母さん」

父(グリード)「おいで、真央。お父さんたちと言い署に暮らそう」

母(グリード)「これからは、ずーっと一緒よ」

真央「うう……」

  泣きながらグリードの元に歩み寄る真央。

チュー「騙されたらダメだ!」

  ギュッと両親の姿をしたグリードに抱き着く真央。

チュー「真央!」

真央「寂しかったよぉ」

父(グリード)「そうだね。でも我慢して真央は偉いね」

母(グリード)「お姉ちゃんは真央を放っておいてばっかりだもんね。あんなのは家族じゃないわ」

真央「家族……」

  • 葬式場(回想)

  泣いている真央をそっと抱きしめるさやか。

さやか「泣いてたら、お父さんとお母さん、心配しちゃうよ」

真央「でも、私、独りぼっちになっちゃう」

さやか「私がいる。二人だけの家族になっちゃったけど、私がずっと真央を守ってあげるからね」

真央「お姉ちゃん……」

  • 通学路(回想終わり)

真央「ごめんね、お父さん、お母さん」

父(グリード)「どうしたんだい?」

  真央が二人から離れる。

真央「私にはお姉ちゃんがいるから。だから、寂しくなんてない!」

  真央が黄色を頬に塗る。

チュー「ダメだよ、白でリセットしないと!」

  だが、真央の衣装が緑色になる。

チュー「もしかして、新しい色?」

  真央が右手を掲げると光が溢れ、グリードの影が消えていく。

真央「さよなら、お父さん、お母さん」

  • 教室

  授業参観で大勢の親が来ている中、授業が始まる。

  その中で普通に授業を受けている真央。

  ドアが開き、さやかが入ってくる。

  振り向く真央。

真央「あっ!」

  さやかが小さく手を振る。

  にこりと微笑んで、前を見る真央。

  その顔はとても満足そう。

終わり

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