【声劇台本】パジャマパーティ

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■関連シナリオ
<僕は結婚したくない 4話>

■概要
人数:3人
時間:10分

■ジャンル
ボイスドラマ、現代、ラブコメ

■キャスト
青手木シオ(あおてぎ しお)
月見里カヤ(やまなし かや)
茉奈(まな)

■台本

学校の廊下。

シオ「イノリさんは私が起こします」

カヤ「いーや! イノリんは私が起こす!」

シオ「私なら、イノリさんの家のカギを五秒で開けられます。スムーズに部屋に侵入し、イノリさんを起こせるメリットがあります」

カヤ「犯罪行為をしているようにしかきこえないんだけど……。てか、いつも侵入されるからって、イノリん、鍵かけるの諦めてるじゃん」

シオ「とにかく、私が起こします」

カヤ「いーや! 今回だけは譲れないよ!」

そこに茉奈がやってくる。

茉奈「……あれ? シオシオとカヤっちじゃん。なに喧嘩してんの?」

カヤ「ああ、茉奈ちゃん。えっとね、明日、イノリんが、いいバイトが入ったらしいんだよね」

シオ「ですが、結構、朝早くからみたいなので、寝坊しないように、私が起こしにいくという話です」

カヤ「こらこら、勝手に決めるんじゃない! 私が起こしに行くって言ってるでしょ!」

茉奈「なるほどねー。てかさ、一緒に起こしに行けばいいんじゃないの?」

カヤ「いや……それがさ、前にも同じようなことがあったんだけど……。お互い、自分の方が早く起こそうとなっちゃってさ」

シオ「結局、イノリさんが寝る前に起こしに行くという本末転倒な結果になってしまったんです」

茉奈「あー。あるあるだねー」

カヤ「でしょ? だから、今回は事前にどっちが起こすかを決めようと思ったんだ」

茉奈「で、それがなかなか決まらないと」

シオ「そうです」

茉奈「それなら、いい考えがあるよ!」

場面転換。

茉奈の部屋の中。

シオ「……」

カヤ「えっと……これは、どういうことかな?」

茉奈「ふふん! 見ての通り、パジャマパーティだよ!」

カヤ「それはわかるんだけど……なんで解決方法がパジャマパーティ?」

茉奈「前の失敗は、相手よりも早く行こうとしてドンドン時間が早くなり過ぎたんでしょ?」

シオ「はい」

茉奈「なら、今日は家に泊まって、朝の5時までここから出ないってルールにすれば、早く着きすぎることはなくなるってわけ」

カヤ「おおおー!」

シオ「さすが茉奈さんです」

茉奈「えへへ。ってわけで、どうせ泊まるなら、女子同士、パジャマパーティをしようってわけ」

カヤ「乗った!」

シオ「私も異論はありません」

茉奈「よーし、じゃあ、パジャマパーティ、スタート―」

場面転換。

ぐつぐつと鍋が煮えている。

茉奈「いやー、冬と言えばやっぱ、鍋だよねー」

カヤ「うん、鉄板だよね」

シオ「そろそろいいみたいなので、よそいますね」

カヤ「待った! 今日は私が鍋奉行役だから、青手木さんは座ってて!」

シオ「……わかりました」

カヤ「ふー。危ない危ない。危うく、せっかくの鍋が血まみれになるところだったよ」

カヤがお椀に鍋の具をよそっていく。

茉奈「シオシオって、料理だけが壊滅的にヤバいだけじゃないの?」

カヤ「家事全般だね。掃除しようとして、その辺を血だらけにしちゃうくらいだから」

茉奈「ああ、イノっちの部屋の、血のシミってシオシオのだったんだ」

カヤ「はい、青手木さんの分」

シオ「ありがとうございます」

カヤ「で、こっちが茉奈ちゃんのね」

茉奈「ありがとー」

カヤ「それじゃ……」

カヤ・シオ・茉奈「いただきます!」

場面転換。

カヤ「そういえばさ、茉奈ちゃんと蓮くんの馴れ初めってどんなのだったの?」

茉奈「ふっふっふ! 聞きたい? 蓮ちょんと付き合うまでの、愛の物語」

シオ「ぜひ、参考にさせていただきたいです」

茉奈「蓮ちょんと仲良くなったきっかけは、世界をかけて戦ったんだよね」

カヤ「へー、最初は敵同士だったんだ?」

茉奈「そうそう。最初は蓮ちょんをぶっ殺そうとしたところが始まりだったんだ」

シオ「なかなか変わった始まり方ですね」

茉奈「そういうシオシオは? イノっちとどうやって知り合ったの?」

シオ「初めて話したのは婚約したときです」

茉奈「ええ! スタートから婚約かぁ! すっごいね! で、カヤっちは?」

カヤ「うう……。私が一番地味だなぁ。イノリんとの出会いは……イノリんが道でバイオリンを弾いてたんだよ」

茉奈「うーん。確かに地味だけど、人の出会いは派手とか地味とかじゃないよ。最終的に、どうなったかが重要なんじゃないかな」

カヤ「そ、そうだよね!」

茉奈「じゃあさじゃあさ、次はどこが好きかの暴露大会をしようよ! まずはカヤっち」

カヤ「ええ! うう……恥ずかしいな……。どうしてイノリんが好きかって? えっとね……。私なんかを好きって言ってくれるところかな」

茉奈「どゆこと?」

カヤ「いや、ほらさ。私ってこんな変な性格でしょ? クラスじゃ割と変人扱いなんだよねー。一緒にいて楽しいけど、彼女にはしたくない、みたいな?」

茉奈「え? そうなの? カヤっち、別に普通だと思うんだけどなー」

カヤ「それは茉奈ちゃんが女の子目線だからだよ。男子からみたら、変みたい」

茉奈「そういうもんかねー。で、シオシオは?」

シオ「……イノリさんは、私に人生の意味を教えてくれました。好きという感情がどいうものかを教えてくれたんです」

茉奈「ほへー、深いねぇ」

カヤ「じゃあ、茉奈ちゃんは? 蓮くんのどこが好きなの?」

茉奈「えへへへ。聞きたい? いやー、たくさんあるんだけどね。強いて言えば、恥ずかしがり屋なところかな」

カヤ「恥ずかしがり屋?」

茉奈「うん。そう。いっつもね、他の人には私と付き合ってるって、必死に否定すんの。それが可愛くってさー」

カヤ「あー、あるある。男子って、そういうことするよねー。周りからはバレバレなのにさー」

シオ「年頃……ということでしょうか」

茉奈「じゃあさ、じゃあさ、次は逆にちょっと嫌だなーってところはある?」

シオ「無いです……と言いたいところですが、一つだけあります」

カヤ「……私も一つだけあるかな」

茉奈「え? え? どんなとこ?」

シオ「優しすぎるところです」

カヤ「相手を傷つけさせないために、平気で自分が傷つくようなことを平気でするんだよね」

茉奈「へー。イノっちもそういうところあるんだ? 蓮ちょんもね。なんだかんだ、文句言う割に、結局は困ってる人を助けちゃうんだよね」

シオ「……ふふ」

カヤ「……あはは」

茉奈「えへへへ。三人とも同じような男が好きなんだね」

シオ「そのおかげで、困ってることになってるのですが」

カヤ「まあ、こればっかりはイノリんに任せるしかないんだけどね」

茉奈「うーん。やっぱり、パジャマパーティは本音を話せるのがいいね」

カヤ「なんだろうね。学校とかじゃ絶対、話せないんだけどね」

シオ「不思議です……」

茉奈「よーし! 今日は夜通し、話しちゃおー!」

カヤ「おー!」

シオ「はい」

場面転換。

スズメが鳴く声。

カヤ「ふあー。いつの間にか、寝ちゃった。……もう昼過ぎか」

シオ「(寝息)すぅー、すぅー」

カヤ「……あーーーー!」

茉奈「へ? なになに?」

シオ「……どうしたんですか?」

カヤ「寝過ごした!」

シオ「……あっ」

終わり。

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