【声劇台本】僕は結婚したくない 4話

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〈いきなりラストバトル9〉

■概要
人数:5人
時間:10分

■ジャンル
ボイスドラマ、学園、コメディ

■キャスト
千金良イノリ(ちぎら いのり)
青手木シオ(あおてぎ しお)
蓮(れん)
茉奈(まな)
月見里カヤ(やまなし かや)

■台本

イノリ「……」

シオ「明けまして、おめでとうございます」

イノリ「普通に僕の部屋の中にいて、僕が寝てる横にいるのが当然かのようにしているのを突っ込みたいところだが、とりあえず、明けましておめでとう」

シオ「今年もよろしくお願いいたします」

イノリ「うん。今年は無難に過ごしたいから、ホント、お願いな」

シオがドンと、お重を置く。

シオ「イノリさん、おせちの4段、お重セットです」

イノリ「……新年早々、病院送りか」

シオ「こちらは澪さんが作りました。冬休みを病院で過ごさせるのは忍びないとのことです」

イノリ「おお! さすがメイド長さん!」

シオ「それでなのですが、イノリさんは、今日は何か予定などありますか?」

イノリ「いや、特にないかな。家で大人しくしているつもりだけど」

シオ「よかったら、一緒に初詣に行きませんか?」

イノリ「初詣か……。人が混むところはちょっとなぁ」

シオ「私の家の敷地中にある、神社はどうでしょう? そこなら、誰もいませんよ」

イノリ「……敷地内って、それホントに神社か? まあ、いいや。そういうことなら、行こうぜ」

シオ「はい!」

場面転換。

イノリ「ふう、青手木の家で、しっかりおせちをご馳走になっちまったな」

そのとき、チャイムが鳴る。

イノリ「はーい」

ドアを開けるイノリ。

蓮「あ、ども。……いや、明けましておめでとう、ですかね」

イノリ「ああ、蓮くん。明けましておめでとう。で、急にどうしたの?」

蓮「これ、この前のお弁当の容器。返しに来ました」

イノリ「ありがとう。悪いね」

蓮「いえ……」

茉奈「おや? 蓮ちょん、こんなところで会うなんて奇遇だね」

蓮「こんな偶然、あるわけないだろ。後を付けてたな?」

茉奈「えへへ」

蓮「笑って誤魔化すな」

イノリ「えっと、彼女さん……かな?」

蓮「違います!」

茉奈「そうでーす!」

イノリ「……蓮くんも苦労してるみたいだね」

蓮「ええ、まあ……」

イノリ「あ、そうだ。この前、お詫びできなかったから、お詫びしたいんだけど、今、お腹減ってる?」

蓮「いえ、お構いなく……」

茉奈「すっごく減ってる!」

蓮「おい! 厚かましいぞ!」

イノリ「はは。どうぞ、入って。結構な量のおせちがあるから、どうしようかと思っててさ」

茉奈「おっじゃましーますー!」

蓮「おい! ……なんか、すいません」

イノリ「いや、なんか君とは親近感があるよ……」

場面転換。

茉奈「おおー! すっごい美味しそうなお重! さーて、どれにし、よ、う、か、な」

蓮「茉奈、いい加減にしろよ!」

イノリ「いいんだよ、好きなの食べて」

茉奈「じゃあ、私、これー!」

蓮「すいません。それじゃ俺はこれ、いただきます」

イノリ「えっと、ごめん。飲み物は水でいい?」

蓮「ありがとうございます。って、イノリさんは食べないんですか?」

イノリ「うん。さっき食べたばかりだからね」

茉奈「むぐむぐ! 美味しー!」

蓮「いただきますくらい言え!」

イノリ「ははは」

場面転換。

蓮「御馳走様でした」

茉奈「食べた食べた」

蓮「……そ、それじゃ失礼します」

イノリ「うん。さよなら」

バタンとドアを閉めるイノリ。

イノリ「さてと、何しようかな……。まだ明るいし、久しぶりにバイオリンの練習でも……」

ピンポンとチャイムが鳴る。

イノリ「今日は随分と来客が多いな。はーい」

ガチャリとドアを開くイノリ。

カヤ「イノリん、あけおめー」

イノリ「あ、月見里さん。明けまして、おめでとう」

カヤ「ねえ、イノリん、このあと予定ある? ないなら、一緒に初詣行かない?」

イノリ「行く!」

カヤ「あのさ、毎年私が行ってる神社でいい?」

イノリ「うん、いいよ」

カヤ「ちょっとマニアックな場所にあるんだけど、人がいなくていいとこなんだー」

イノリ「へー。そうなんだ?」

カヤ「よし、じゃあ、レッツゴー!」

場面転換。

カヤ「えへへ! ね? 良い神社だったでしょ?」

イノリ「う、うん。……往復で4時間かかるとは思わなかったけどね」

カヤ「それじゃ、今日は帰る……」

グーっとカヤのお腹が鳴る。

カヤ「うう……。ちょっと恥ずかしいな」

イノリ「可愛い……。あ、そ、そうだ。月見里さん、おせちあるんだけど、食べていかない?」

カヤ「え? いいの? ……でも、イノリんの重要な食料に手をかけるのは気が引けるなあ」

イノリ「大丈夫だよ。っていうか、どうせなら一人で食べるより、二人で食べた方が美味しいし」

カヤ「えへへ。じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな」

場面転換。

イノリ「お重は残り2つなんだけど、月見里さんはどっちがいい?」

カヤ「じゃあ、こっち貰おうかな」

イノリ「じゃあ、僕は残りの方で」

カヤ「それじゃ、いっただきまーす」

イノリ「いただきます」

カヤ「はむっ! うん! 美味しー」

イノリ「はむっ! うん! おい……うおっ!」

バタッと倒れるイノリ。

カヤ「え? イノリん? どうしたの?」

イノリ「な、なぜだ……。この料理は安全なはずでは……」

シオ「お重は一つだけ、私が作ったものを入れておきました」

カヤ「うおっ! びっくりした! いつの間に?」

シオ「初夢をイノリさんと一緒に見ようと思いまして」

イノリ「青手木……。一緒に初夢を見ることに突っ込みたいところだが、先に、お重のことを聞きたい。どういうことだ?」

シオ「やはり、イノリさんに、私の料理を食べてもらいたくて……。一つだけ入れさせてもらったのです」

イノリ「な、なぜ、黙ってた」

シオ「おみくじみたいなものです。お正月なので、こういうのも良いかと思いまして。でも、さすがイノリさんです。見事に大吉を当ててくれたのですね」

イノリ「大凶だろ……」

イノリ(N)「いや、他の人に被害者を出さなかったという点では、運が良かったのか? とにかく、今年の僕の運勢を暗示しているようで、縁起の悪い新年のスタートをきったのだった……」

終わり。

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