本編

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【オリジナルドラマシナリオ】ホロケウの雄叫び⑥

  • 2020.06.21

<ホロケウの雄叫び⑤へ> 弥生「今だ!」   弥生が携帯のボタンを押す。   すると、大きな音で、銃の乱射音や爆発音、多くの人間の声が再生される。   熊が威嚇するように何度も吠える。 弥生(N)「熊は混乱したかのように、吠え続ける。そして、逃げようとした」 クテキラ「弥生! 大丈夫?」 耕介「弥生くん!」   ラメトクが熊に襲い掛かる。 弥生「クテキラさん、ラメトク!」 弥生(N)「私の後 […]

【オリジナルドラマシナリオ】ホロケウの雄叫び⑤

  • 2020.06.21

<ホロケウの雄叫び④へ>  <ホロケウの雄叫び⑥へ>   村。村人たちが移住の準備をしている。 弥生(N)「村の人たちが移住の準備のため、荷車に物を乗せている。私も手伝っているとアシリとチュプが後をずっとついてくる。まるで鳥の刷り込みみたいで可愛い」 クテキラ「ありがとう。弥生のおかげ」弥生「部外者なのに、勝手なこと言って、ごめんなさい」クテキラ「部外者、違う。弥生は仲間」弥生「……あ […]

【オリジナルドラマシナリオ】ホロケウの雄叫び④

  • 2020.06.21

<ホロケウの雄叫び③へ>  <ホロケウの雄叫び⑤へ> クテキラ「弥生。休み。これ、食べて」 弥生「ありがとうございます。……でも、その、いいんですか?」 クテキラ「いいって、何?」 弥生「食べ物がもう、少ないって、教授から聞きました。そんな大切な食べ物、部外者の私が貰っても……」 クテキラ「部外者? 違う。弥生も村の仲間」 弥生「え? でも……」 クテキラ「村のこと、手伝ってくれた。そ […]

【オリジナルドラマシナリオ】ホロケウの雄叫び③

  • 2020.06.21

<ホロケウの雄叫び②へ>  <ホロケウの雄叫び④へ>   洞窟内を歩く、弥生と耕介。 耕介「弥生くん、足元、滑るから気を付けるんだぞ」 弥生「はい……。え?」   弥生が駆けだし、すぐに立ち止まる。 弥生「……塞がってる。そんな! 昨日はトンネルになってたのに」 耕介「この洞窟はアイヌの人たちがイオマンテの道と呼ぶ場所だ。死んだ者が神の世界に行くための道という意味だ」 弥生「……イオマ […]

【オリジナルドラマシナリオ】ホロケウの雄叫び②

  • 2020.06.21

<ホロケウの雄叫び①へ>  <ホロケウの雄叫び③へ>   外に出て、数歩歩く弥生。  すると、直ぐ近くで熊とオオカミの唸る声が聞こえてくる。 弥生「え?」 弥生(N)「熊とオオカミが対峙していた。熊は身を屈めているけど、恐らくは体長は三メートルで、体重は四百キロほどありそう。……あれはヒグマだ。そのヒグマに向かい合っているのは犬……? ううん」 弥生「オオカミ……」   その時、クテキ […]

【オリジナルドラマシナリオ】ホロケウの雄叫び①

  • 2020.06.21

<ホロケウの雄叫び②へ>   平原に吹雪が吹き荒れている。銀世界の中で一頭のオオカミが雄々しく佇み、遠吠えをあげる。 弥生(N)「ホロケウ……エゾオオカミは一八九六年に函館で、毛皮が数枚出たのが最後の目撃情報であり、絶滅したとされている」   遠吠えが段々小さくなって消える。 タイトル「ホロケウの雄叫び」 弥生(N)「北海道、旭川市の外れ。山間を抜けた先にある神居古潭。そこはアイヌ民族の人た […]

【オリジナルドラマシナリオ】受け継がれる魂⑤

  • 2020.06.20

<受け継がれる魂④へ> 慎一郎「ようやく通じたか。って、おい。銃を忘れてるぞ」   ユーリーが外に出て、料理を始める。 ユーリー(N)「不思議だった。なぜ、敵である彼を助けたいと思ったのか。隊長たちは日本の兵に殺された。憎い気持ちはある。だが、彼は……私と同じだ。絶望的な戦場でも、料理のことを考えている。そんな気がした。だから、助けたいのだろう。私と同じ魂を持った、あの男を」   ユーリーが […]

【オリジナルドラマシナリオ】受け継がれる魂④

  • 2020.06.20

<受け継がれる魂③へ>  <受け継がれる魂⑤へ> 達也(N)「海幸橋門や市場橋門、正門を回ってみる。隠し味となりそうなカツオ節はもちろん、貝類やマグロのノーテンなんていうのも買い込む。お昼になり、朝ごはんも食べていなかったこともあって、休憩も兼ねて近くにお店に入ることにした」   ドアが開き、達也とレーラがお店に入る。  店の女将さん(43)が声を掛ける。 女将「いらっしゃ […]

【オリジナルドラマシナリオ】受け継がれる魂③

  • 2020.06.20

<受け継がれる魂②へ> <受け継がれる魂④へ> 達也(N)「手記には戦争の恐ろしさが生々しく綴られていた。レーラさんの祖父であるユーリーさんは部隊で一人だけ生き残り、怪我を負いながらも、本隊に合流するため必死で進んだ。……そこまで、読み上げたところで、レーラさんが息を詰まらせる」 レーラ「……ごめん。いつもここで辛くなる」達也「無理しないで。今日はここまででいいよ。そ、それより、早速ボ […]

【オリジナルドラマシナリオ】受け継がれる魂②

  • 2020.06.20

<受け継がれる魂①へ>  <受け継がれる魂③へ> 達也「……これからどうするつもりなの?」レーラ「国に帰って、祖父の手記を詳しく調べてみる。絶対に、この味を再現しないと。あと一ヶ月で、何としても」達也「何かあるの?」レーラ「料理の審査会。優勝すれば、他国の首相との食事会で出すことができる」達也「そんなすごい審査会があるんだ?」レーラ「とても名誉な大会。だから私は、是非、このボルシチで勝 […]

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