【声劇台本】西田家の受難 幼馴染の謎の行動

【声劇台本】西田家の受難 幼馴染の謎の行動

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◆シリーズ一覧
<シュークリーム事件> <西田怪談> <留年未遂事件> <アウトドアの恐怖>

■概要
主要人数:2人
時間:10分

■ジャンル
ボイスドラマ、現代、学園、ラブコメ

■キャスト
西田 正志(17) 長男
高坂  陽菜(17)幼馴染

■台本

正志(N)「生きる。それは戦いの連続だ。正に今、俺も時間と戦っている」

  正志が道を走っている。

  その後ろから、陽菜が走ってくる。

陽菜「もう! 正志、遅いわよ! 遅刻するじゃない!」

正志「だから、走ってるんだろ!」

陽菜「もう少し早く出れば、走らなくてもいいでしょ」

正志「それができたら、苦労しない」

陽菜「……ただ、早く起きるだけじゃない。どうしてできないのよ」

正志「この俺に、朝の至福の時間……二度寝をするなって言うのか? 冗談じゃない」

陽菜「たまには早起きもいいんじゃない? ほら、早起きは三文の得っていうでしょ」

正志「三文の得にしかならないなら、寝てるほうがよっぽど得だろ」

陽菜「(ため息)まったく、あんたは……」

正志「そういう陽菜だって、俺と同じだろ?」

陽菜「あんたと一緒にしないでくれる? 私はちゃんと、早起きしてますぅ!」

正志「なら、なんで、今、俺と一緒に走る羽目になってんだよ?」

陽菜「それは、あんたを待って……じゃない、色々、あるのよ」

正志「ふーん。そうなのか」

陽菜「ね、ねえ、正志、明日から、私が起こしに行ってあげようか?」

正志「いや、だから、お前と合わせたら、今とかわらないんじゃないか?」

陽菜「え? あ、いや、それは、ちゃんと早く起こしにいけるわよ」

正志「別にいいよ。悪いし」

陽菜「気にしなくていいって。ほら、幼馴染なんだし」

正志「でもほら、親しき中にも礼儀ありっていうだろ?」

陽菜「……変なところでめんどくさいなぁ」

正志「とにかく、お前は早く家出れるなら出て、遅刻しないようにしろよ。俺になんかに構わないでさ」

陽菜「それじゃ意味ないのよ!」

正志「な、なんでいきなり切れるんだよ?」

陽菜「え? えっと、その……ほら、あんたとは腐れ縁じゃない? だから、その……先生から頼まれてるのよ、あんたが遅刻しないようにって」

正志「親じゃないんだから、そんなこと断っていいだろ」

陽菜「……」

正志「どうした? 急に黙って」

陽菜「最近、あんたとはこうやって話すことも少なくなったわよね」

正志「んー。まあ、クラスも違うくなったしな。しゃーないんじゃないか?」

陽菜「……あんたは、それで平気なの?」

正志「どういうことだ? 平気もなにもないだろ」

陽菜「……馬鹿」

正志「なんで、いきなり、罵倒されないといけないんだよ」

陽菜「バカ! あんたなんか知らない!」

正志「こ、今度は逆切れかよ……」

陽菜「うう……。あんたがちゃんと朝早く起きれば、もっといっぱい話せるのに!」

正志「いや、だから、俺は話す時間があったら、寝てたいっていう話をだな……」

陽菜「うるさい! いいから、あんたは早く起きればいいのよ!」

正志「お、おい! 頬を引っ張るな!」

陽菜「わかったわね! ちゃんと早く起きるのよ!」

  陽菜が走り去っていく。

正志「うお、あいつ、足早いな。あれなら、もう少し寝てられるんじゃないか?」

正志(N)「なぜ陽菜が怒ったのかはわからない。けど、まあ、そこまで言うなら明日は早く起きてみるか。……あいつ、ガチで怒ったら怖いしな」

  朝。スズメの鳴き声が響く。

正志(N)「んー。朝って、意外と気持ちいいな。陽菜の言う通り、早く起きるものいいもんだな。って、朝、走らないで学校行くって何年ぶりだ?」

  学校のチャイムが鳴り響く。

正志「あー、腹減った。昼飯、昼飯」

  バンとドアが勢いよく開く。

正志「お? 陽菜。珍しいな。お前がこっちのクラスに来るなんて……」

陽菜「ちょっと! なんで、あんた、学校に早く来てるのよ!」

正志「いや……お前が早く来いって言ったんじゃねーかよ」

陽菜「まさか、本気にするって思わなかったのよ! あんたを待ってて遅刻したじゃない!」

正志「……なんで、俺のせいなんだよ」

陽菜「もう、馬鹿!」

  陽菜が正志にビンタする。

  そして、陽菜が勢いよくドアを開いて、ぴしゃりと閉める。

正志「……理不尽」

正志(N)「なぜ、陽菜が怒ったのか。それはよくわからない。とにかく、俺が早く起きたことが気に食わないみたいだ」

  家のドアを開いて、走る正志。

正志「やべえ! さすがに寝すぎた!」

  必死に走る正志。

  後ろから陽菜が走ってくる。

陽菜「あんた、馬鹿じゃないの? なんで、こんなに遅いのよ!」

正志「いや、早起きしなくていいって思ったら、いつもより深い二度寝をしちまったんだよ」

陽菜「もう! 六時からずっと待ってた私の時間を返してよ! それに、今日もこれ、絶対遅刻じゃないのよ!」

正志「俺に切れるなよ。六時に出たらな、さっさと学校に行けばいいじゃねーかよ」

陽菜「うるさいわね! とにかく、あんたはちゃんと起きればいいいのよ! わかった!?」

正志(N)「なぜ、陽菜が怒ったのか、よくわからない。とにかく、俺が寝坊し過ぎたことが原因らしい」

  朝。スズメの鳴き声が響く。

正志(N)「……さすがに六時に起きるのは早すぎたな。眠い……。それに、こんなに早く学校に行ってもなー。しゃーない。教室で二度寝しよう」

  正志が道をゆっくりと歩いていく。

  昼。学校のチャイムが鳴る。

正志「あー、腹減った。昼飯、昼飯」

  バンとドアが勢いよく開く。

陽菜「あんたねー! 早く来たり、遅く来たり、どっちなのよ!」

正志「……聞きたいのはこっちだ」

陽菜「あー、もう! わかったわよ! 私が起こしに行けばいいんでしょ!」

  そして、陽菜が勢いよくドアを開いて、ぴしゃりと閉める。

正志「……なぜ?」

正志(N)「結局、次の日から、陽菜が迎えにくるようになった。おかげで、俺は朝の二度寝ができなくなってしまった。でも、まあ、遅刻しなくなったし、時間と戦わなくてよくなったのは、良しとするか」

終わり

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