【シナリオ長編】病人パパヒーロー!足立一真⑥
- 2018.09.12
- シナリオ本編
○ 警察署・取調室 机に地図が広げられていて、数か所に赤い丸が書かれている。 詩歩「次に駅と住宅街の公共広場。そして、商店街と今回のショッピングセンター」 次々と赤ペンで丸を付けていく詩歩。 丸の配置は、いびつなドーナツ型になる。 詩歩「これを見て、何か気付かない?」 一真が中心を指差す。 一真「この辺を中心に円状になってる」 詩歩「正解。で? この中心には何がある?」 一真「……そういえば、お […]
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○ 警察署・取調室 机に地図が広げられていて、数か所に赤い丸が書かれている。 詩歩「次に駅と住宅街の公共広場。そして、商店街と今回のショッピングセンター」 次々と赤ペンで丸を付けていく詩歩。 丸の配置は、いびつなドーナツ型になる。 詩歩「これを見て、何か気付かない?」 一真が中心を指差す。 一真「この辺を中心に円状になってる」 詩歩「正解。で? この中心には何がある?」 一真「……そういえば、お […]
○ 公園(夜) 日野と一真が向かい合って立っている。 二人以外には誰もいない。 日野「急に呼び出して、何の用だ? 言っておくが、取引通り、ヒーロー活動は一切してないぞ」 一真「お前らの仲間に、壁をすり抜ける、もしくは念動力、相手を操ることができる超能力者はいるか?」 日野「なんだよ、藪から棒に……」 一真が詰め寄り、日野の胸元を掴む。 一真「言え!」 日野「い、いないよ! 私の仲間には炎使いと瞬 […]
○ 警察署・刑事課 一真が大和田の机を両手で叩く。 一真「どうして、俺が謹慎なんですか!」 大和田「どうしても、こうしてもないだろ」 一真「俺は仕事をしただけです!」 大和田「あのなぁ。痴漢や万引きは、うちの課の仕事じゃないだろ」 一真「警察の仕事です。課なんて関係ありませんよ」 大和田「あるんだよ! それに相手に大けがさせやがって」 一真「相手は犯罪者ですよ! 少しくらい痛い目にあった方がいい […]
○ 警察署・刑事課 机に突っ伏している一真。 ポンと肩を叩かれ、顔を上げると、大和田が立っている。 牛乳瓶を一真に渡す大和田。 大和田「公務執行妨害は、ちょっとやり過ぎたかもな」 一真「死ぬ思いしたんですよ」 大和田「だけど、あいつは市民に人気があるからな。今も、署に苦情の電話が殺到してるみたいだぞ」 一真「俺は……ただ、仕事をしただけです」 大和田「仕事ねぇ……」 一真「大体、素人がしゃしゃり […]
○ 警察署・刑事課 一真が自分のデスクで、自分の名前が書かれた表彰状を眺めている。 大和田「お手柄だったな。最近はヒーローや探偵に出し抜かれてからな。久々に警察が手柄を挙げたってんで、署長も喜んでたぞ」 一真「表彰なんて、八年ぶりです」 大和田「あの時は、窃盗犯だったよな。たしか、犯人は二十歳の若造だったか」 一真「二十一です。最後まで、否認し続けてましたけど、検察の方で起訴してくれたんですよね […]
○ 丸下警察署 天井から刑事課のプレートが下がる。 刑事課の面々の前で、足立一真(26)が敬礼をしている。 一真「本日付で配属された、足立一真です。一人でも多くの犯罪者を捕まえるため、頑張りたいと思います!」 その目は希望に満ち溢れている。 ○ 足立家・外観(朝) T「――10年後」 雄一の声「パパ! ガオレイン始まるよ!」 ○ 同・廊下 一真がパジャマ姿で走っている。 ○ 同・リビング […]
◆シリーズ一覧<シュークリーム事件> <西田怪談> <幼馴染の謎の行動> <アウトドアの恐怖> ■概要 主要人数:4人 時間:10分 ■ジャンル ボイスドラマ、日常、コメディ ■キャスト 西田 正志(17) 長男 西田 清 (17) 二男・正志の双子の弟 西田 総士(14) 三男 西田 隆 (5) 末っ子 ミラ (3) 猫 ■台本 正志(N) […]
あらすじ 加納響子(34)はシングルマザーで、加納正治(17)を女手一つで育てている。 だが、職を失い、仕事を探しているがなかなか決まらない。 そんな中、響子は遊園地のスタッフの面接を受け、合格する。 忙しく仕事をしている響子。 そんな中、ヒーローショーの怪人役が怪我をしてしまう。 そこで急きょ響子が代わりに出ることになる。 響子は昔体操をやっていたことから、派手な動きを見せることができる。 響子 […]
○ 学校・校門 校門から、正治が出てくる。 響子「正治!(駆け寄ってくる)」 正治「(立ち止まって)……母さん」 響子が正治の前で立ち止まる。 正治「僕……、帰らないよ」 響子「見に来て」 正治「え?」 響子が正治に一枚の紙を手渡す。 それは、神田原遊園地の入場券。 正治「これって、遊園地の入場券?」 響子「私のショーを見て欲しいの」 正治「……でも」 響子「(真っ直ぐ正治の目を見て)絶対に来て」 […]
○ 加納家・キッチン テーブルの上には料理がある。 響子は椅子に座って、頭をかかえている。 響子「(深いため息)いやだなぁ……」 そこに、ドアが開き、正治が入ってくる。 正治「ただいま。……今日、ご飯いらないから。食べてきた」 そのまま、居間を出て行く正治。 響子「え? ちょっと、正治。どうしたの? 誰と食べてきたの?」 ○ 同・正治の部屋 正治が入って来て、鞄をベッドの上に放り投げる。 机に向か […]